『中国 王朝の至宝』

2012 / 11 / 17 by
Filed under: 展覧会日記 
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『中国 王朝の至宝』

『中国 王朝の至宝』

2012年11月14日(水)、現在トーハク平成館で開催されている標記展覧会を観てきました。会期は2012年10月10日(水)~2012年12月24日(月)。

こないだブロガー対象で夜間特別内覧会をおこなっていましたが、平日なので参加できず。悔しいから別の日に有給取って金払って観てきたったわ。がっはっは(涙目)。

さて、一言に中国と言っても、広い広い土地と長い長い歴史があります。数多くの民族、数多くの国家が勃興・滅亡を繰り返し、多様な文化が育まれました。そんな、中国大陸で花開いた文化を時代ごとに分け、それぞれの時代を代表する二つの対照的な文化を比較することで、いかに多種多様な文化が花開いたかを知ることができるようになっている、実に興味深い展示構成です。

第1章は中国文明始まりのとき。
未だ実在の決定的証拠が見つかっていない伝説の王朝「夏」とその後を継ぐ「殷」。それに対する、南方で黄金文化を誇った「蜀」。

第2章は群雄割拠の春秋戦国時代。
殷の後を継いだ周の流れをくむ「斉」と「魯」。それに対する、南方の土俗的な信仰を持った神秘の国「楚」。

第3章は二つの統一王朝。
春秋戦国時代を終わらせ、中国で初めて統一王朝を築いた「秦」。それに続き、長く栄えた「漢」。

第4章は再び大陸が分裂する漢滅亡後の中国。
三国志、五胡十六国を経て、覇を競った二つの勢力「北朝」と「南朝」。

第5章は再び天下を統一する世界的帝国の出現。その名は「唐」。
長く平和を謳歌したその国の二つの巨大都市「西安」と「洛陽」。

第6章はまたも動乱に突入する唐滅亡後の時代。
五代十国を治めた漢民族の王朝「宋」。そして北方民族契丹による王朝「遼」。

展示はこの全6章。
日本で言えば国宝に相当する、一級文物を惜しげもなく展示することで、時間的・空間的に膨大な領域で興亡を繰り返した各王朝・各文化を概観する、実に豪勢な展覧会です。

これだけのスケールの時空間だから、栄えた文化も実に多種多様。文化ごとにその主な素材も異なれば、表現様式も大いに異なります。

個人的には楚の文化が一番好みですねぇ。特に「鎮墓獣」に萌えた。
鹿の角を模した、あまりにも大き過ぎる角。まん丸に見開かれた眼。そして長く出された舌。いずれも悪霊を威嚇するためのものですが、その形状のダイナミックさには眼を奪われました。



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