パップス・チェーン(3)
アルベロスおよびパップス・チェーンを数回に渡って見て、そして ActionScript で実際にコードも書いてきました。
ところでアルベロスという図形は、西洋のみならず、日本の、しかも江戸時代に、かなり頻繁に出現しているとのことです。
それは算額という形で残っており、現代に生きる我々もそれを見ることが出来ます。
江戸時代、こういう図形の証明を出し合って、解き合うという、数学合戦とでもいうべき競い合いが、学者ではなく、なんと一般庶民の間に大流行していたとか。
こういうのを見ると、日本の文化の豊饒を感じますなぁ。
パップス・チェーン(2)実践
前稿の内容を踏まえたものを wonderfl に投稿しました。
Pappus Chain (advanced, static) – wonderfl build flash online
これは静止版。
パップス・チェーン(2)
たくさんの接する円があるとします。それらの円の隙間を円で埋めてしまいたくなりますね(なりません)。<パクリ(パクリ元)
そんな充填フェチや空隙フォビアの方々に朗報!
前回見た、基本的なパップス・チェーンを第1次円列とすると、それらの円列に接する第2次の円列、その第2次円列に接する第3次円列群の中心座標と半径を求める式もあるそうです。パップス・チェーン(Wolfram Mathworld)で説明されていました。
ここでパップス・チェーンの第1次円列の中心座標と半径を求める式および図を再掲します。
分かりやすくするために C の直径 1 – r を s、また各分母の共通部分を val と置くと以下のようになります。
val = n^2 * s^2 + r
xn = r * (1 + r) / (2 * val)
yn = n * r * s / val
rn = r * s / (2 * val)
パップス・チェーン(1)実践
前稿の内容を踏まえたものを wonderfl に投稿しました。
Pappus Chain (basic, static) – wonderfl build flash online
これは静止版。
パップス・チェーン(1)
パップス・チェーンの話に入る前に、その前提であるアルベロスとはどういうものなのかということを確認しておきます。
と言っても、図を見たままですが……
まず直径が 1 の大半円を置きます(以下 A とします)。
その内部に2つの小半円を、お互いに相手の外側で、相手および大半円と1点で接するように置きます(以下、左側の半円を B、右側の半円を C とします)。
B の直径を r とします(自動的に、C の直径は 1 – r となります)。
半径じゃなくて直径、というところがミソでしょうか。
一般的に幾何学における単位円は半径が 1 なので、ぼんやりしてると間違えるポイント。
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