『ピラネージ『牢獄』展』
国立西洋美術館常設展示室内の版画素描展示室では『ユベール・ロベール-時間の庭』に併せて、同じ会期で標記展覧会が開催されています。
西美で企画展を見たら、そのまま常設展を見るのは当然の流れ。
それにサイトの展覧会告知ページをうかがうに、ユベール・ロベール展よりもはるかにデカダンスな雰囲気漂うこの展覧会。見ずにはいられない、ってなわけで見てきました。
結論から言うと、私としてはこちらの展示の方が何倍も満足度が高かったです。
ところで私、不勉強でピラネージという作家を初めて知りました。
ピラネージというのは18世紀イタリアを代表する版画家にして建築家とのこと。
そのピラネージの代表作が今回展示されている版画連作「牢獄」で、それは第1版と第2版があるそうです。
第2版は第1版に大きく加筆修正したもので、第1版は3刷、第2版は4刷され、西美では第1版も第2版も共に3刷(一部例外あり)を所蔵していると、説明書きにありました。
『ユベール・ロベール-時間の庭』
トーハクで日本の美を堪能した後は、国立西洋美術館へ移動。
2012年3月6日(火)~5月20日(日)の会期でおこわれている標記展覧会を見ました。
私、不勉強でユベール・ロベールという画家を知りませんでした。
サイトの説明には「廃墟の画家」として有名とあるけれど、載っている絵がちっとも廃墟っぽくないので、不安を抱いていたんですよねー。個人的にあまり興味をそそられない展覧会なんじゃあないかと。その不安は見事に的中しました。
『ボストン美術館 日本美術の至宝』
東京国立博物館創設140周年記念だとかで、とんでもなく凄い展覧会が始まりました。
その素晴らし過ぎる標記展覧会の初日、2012年3月20日(火)に東京国立博物館へ行ってきました。
10時40分ごろ会場入りしたんですが、初日にも関わらず、なのか、初日だから、なのか、かなりの盛況ぶり。聞けば開館前(開館時間は9時半)にすでに750人も並んでいたんだとか。すげー。
日本に残っていれば国宝級の作品が一堂に会す、ということなのでムリもないですね。
実際問題、展示物が大充実で素晴らしい、としか言いようがない。
「海外に大量流出した日本国宝」という風に考えると、日本人として忸怩たる思いがないでもない。が、でもこれらが日本に残っていたら、はたしてこれだけ良い状態で残っただろうか、という心許なさも感じないでもない。
作品それ自体にとっては外国に渡って幸せだったのかもしれないなぁ、と、ちょっとやりきれない感傷を抱かされもした展覧会でした。
『芳年展(前期)』
2012年3月14日(水)は砂子の里資料館で標記展覧会を見てきました。会期は2012年3月5日(月)~24日(土)。
京急川崎駅の近くに実は旧東海道が走っているんですが、この砂子の里資料館というのは、その道沿いにある、斎藤文夫という方の私立美術館です。その展示内容は斎藤館長の浮世絵コレクション。
ところで話は芳年からいったん離れて国芳に移ります。
去年2011年は国芳没後150年ということで大々的に展覧会がいろいろと催されたわけですが、そのときミステリアスな話題が持ち上がったことを皆さん覚えていらっしゃるでしょうか。
そう、「国芳は東京スカイツリーを描いていた」(『東都 三ッ股の圖』)というヤツですね。
この絵を発見した…… というか、話題になるきっかけを作った人が、この砂子の里資料館の斎藤館長さんです。
『ルドンとその周辺 ―夢見る世紀末』
2012年3月3日(土)、三菱一号館美術館に標記展覧会を見に行ったわけです。
会期は2012年1月17日(火)~3月4日(日)までってわけで、もうホントに滑り込み。
しかしルドンの展覧会で入場制限食らうことになろうとは。20~30分は待ちましたかねぇ…… いやぁ時代も変わったもんですなぁ。