『大浮世絵展』

1月 27, 2014 by · Leave a Comment
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『大浮世絵展』

『大浮世絵展』

2014年1月16日(木)、江戸東京博物館で標記展覧会を観ました。

先だって、三菱一号館美術館で『浮世絵 Floating World』展全3期(前期レポ中期レポ)で、浮世絵史通覧的な展覧会を鑑賞したばかりだったし、会期しょっぱなから平日にもかかわらず殺人的な混雑だと聞いていたので、別に見逃してもいいかなぁ、と暢気に構えてたわけです。
しかし太田浮世絵美術館公式 Twitter のツイートで、『大浮世絵展』では葛飾応為《夜桜美人図》(本展での題名は《夜桜図》)が展示されるという情報を得て色めきたった私です。

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『ファインバーグ・コレクション展 ―江戸絵画の奇跡―』(2)

7月 9, 2013 by · Leave a Comment
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2013年7月5日(金)、江戸東京博物館で観た標記展覧会で展示されていた絵のうち、特に心に残った作品6点について述べています。
前回は5点について述べました。本稿では最後の1点、曾我蕭白「宇治川合戦図屏風」について徒然なるままに。この展覧会のキービジュアルになっている絵ですね。

曾我蕭白というと、筆致や色遣いなどその画風がこってりとくどくて、でも、そこに痺れる憧れる絵師ですが、この作品については、もっぱら描き方ではなく描かれた画題について述べたい。

平家物語の一節「宇治川の先陣争い」には、源氏方の武将、梶原景季と佐々木高綱が一番乗りの功名を競ったとあります。そのとき景季は「磨墨するすみ」、高綱は「池月いけづき」(「いけづき」を当てる漢字については後述も参照)と名づけられた馬に乗っていました。
ここで描かれているのはこの先陣争いの場面です。
向かって左側の赤い武者と黒い馬が景季と磨墨、右側の緑の武者と灰褐色の馬が高綱と池月です。

磨墨に騎乗する梶原景季(左)と池月に騎乗する佐々木高綱(右)

磨墨に騎乗する梶原景季(左)と池月に騎乗する佐々木高綱(右)

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『ファインバーグ・コレクション展 ―江戸絵画の奇跡―』(1)

7月 8, 2013 by · Leave a Comment
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『ファインバーグ・コレクション展 ―江戸絵画の奇跡―』

『ファインバーグ・コレクション展 ―江戸絵画の奇跡―』

2013年7月5日(金)、江戸東京博物館で標記展覧会を観ました。

本展覧会は2期制で、前期が2013年5月21日(火)~6月16日(日)、後期が2013年6月18日(火) ~7月15日(月)。
なかなか時間が取れなくて、終了間際の鑑賞となりましたが、前期も何とか時間を捻出すべきだったなぁ、とちょっと後悔。
それはともかく、印象に残った絵6点について徒然なるままに。

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『維新の洋画家 -川村清雄』

11月 26, 2012 by · Leave a Comment
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『維新の洋画家 -川村清雄』

『維新の洋画家 -川村清雄』

2012年11月23日(金)、江戸東京博物館に標記展覧会を観に行きました。

当初、あまり興味がなかった本展ですが、Twitter の TL でずいぶん評判が良かったのと、日曜美術館アートシーンで紹介されていたのを見て、これはちょっと観といた方がいいかも、と考え直した次第。
で、実際に訪れてみて、観といて良かったと切実に感じました。日本にはスゴイ画家がいたんですねぇ。

突拍子もないと思われるかも知れませんが、展示された数々の絵を観ていて、スチームパンクを想起しました。
あり得たかも知れない日本油彩画の未来を観た、とでも言いますか。

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『特撮博物館』

10月 4, 2012 by · Leave a Comment
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『特撮博物館』

『特撮博物館』

なぜか特撮関係の展覧会が首都圏で3つも開催される2012年日本の夏。
以前そのうちのひとつ、埼玉県立近代美術館で開催された『ウルトラマン・アート!』(会期:2012年7月7日~9月2日)について書きました。
今回はその二つめ、2012年7月10日(火)~10月8日(月)の会期でおこなわれている標記展覧会を2012年9月26日(水)に観てきました。会場は東京都現代美術館。

東宝、大映(現・角川)、円谷プロ、ピープロと制作会社をまたがり、マスク、着ぐるみ、ミニチュア、電飾といった造形や、操演や火薬、破壊、特殊効果などの各種技術、そして背景美術に合成撮影技法などなどなど…… 特撮のすべてを網羅せんと試みた意欲的な展覧会。よくぞまぁここまで揃えたものだ、と関係諸氏の特撮にかける熱意と愛情には感嘆いたします。

が、その特撮通史という性格上、そしてあまりの展示品の豊富さゆえ、観ている側としては焦点が絞れず、展示物は充実しているにもかかわらず、なんとなく散漫な印象が残ってしまう。その点では先に観た『ウルトラマン・アート!』の方が、ぎゅっと詰まってた感は高いように思えます。

しかし、本展を企画した関係者の方々の真の目的は、日本の伝統芸と呼んで差支えない「ミニチュア特撮」の存続なので、とにかく観客を圧倒させればいいのだということに気づきました。

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