『メディア・アート創世記』

2010 / 11 / 30 by
Filed under: Coding の素, 読書日記 
Bookmark this on Delicious
[`livedoor` not found]
[`yahoo` not found]

坂根厳夫・著
工作舎
3,360円

Kinect 発売で巷は大フィーバー。インスタレーションやデジタルサイネージが一気に草の根的に拡がりそうな今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。

個人営業主のウェブクリエイターやインディペンデントなアーティストといった人々でも、今後はインスタレーションやデジタルサイネージを容易に扱えるようになるんですかねぇ。技術の進歩が、誰でもがメディア・アーティストになれる時代を招来したってことなんですかねぇ。実に心が躍る時代になったたもんです。

ところでメディア・アートと呼ばれるものは、新しい概念ではありますが、やはりそれなりの歴史と、そして他の芸術ジャンルにはちょっと類を見ない、拡散とでも呼べる広がりを持ってます。

本記事で紹介する書籍は、日本におけるメディア・アートの父とも呼べる坂根厳夫先生が、ジャーナリストとしてメディア・アートに関わり始めてから、メディア・アートの紹介者・教育者としての現在に至るまで、その半生を記した書籍。それすなわち、メディア・アートの黎明期から現在まで、時代を追って概観するという、何ともすばらしい書籍です。

私のような薄い知識しか持たない者でも、その名を聞いたことのあるアーティストや作品が、それこそ綺羅星の如く光瞬いていますよ眩しいですよ。その量たるや、まるで銀河を眺めているかのように膨大で、圧倒されます。
この本を読んでいると、メディア・アートという概念は実に多岐にわたるものなんだなぁ、と感嘆せざるを得ない。

冒頭にも触れましたが、Kinect の登場で市井の日曜プログラマといった人々でも容易に高度なメディア・アート的作品を発表できる機会がさらに増えた現代は、メディア・アートとはいったい如何なるものなのかと、故きを温ねて新しきを知る機会として、またその存在意義について哲学的思索を深める機会として、ウチに訪れるタイプの方々にはぜひとも読んでいただきたい1冊です。

[ad#aquioux_net_article]



Comments

Tell me what you're thinking...
and oh, if you want a pic to show with your comment, go get a gravatar!





WP-SpamFree by Pole Position Marketing