ゲゲゲの女房

2010 / 12 / 12 by
Filed under: 映画日記 
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NHK連続テレビ小説「ゲゲゲの女房」は第1回放送を観て、それ以降観るのをやめました。だってさー、NHK連続テレビ小説だから仕方ないとは思うけどさー、爽やか過ぎるでしょういくら何でも。
「ゲゲゲの女房」の原作本は読んでないけど、「のんのんばあとオレ」「ねぼけ人生」「ほんまにオレはアホやろか」といった水木先生の自伝を、昔から読んでいた者としては違和感ありまくり。そんなかなり釈然としない毎日を送っていた中、↑の映画『ゲゲゲの女房』予告編を観て、一気に心が晴れ渡りました。

クドカンが驚くくらい現物の水木しげる先生ソックリ。これだけでもNHKでモニョった水木ファンには朗報でしょう。
そしてついに万難を排してでも観に行かざるを得ない情報が公開されました。↓のムービーです。これはヤバいヤバ過ぎる。

水木調の絵でアニメ?! しかも「目玉親父の誕生」と「霧の中のジョニー」! 前者は墓場鬼太郎の場面そのままではなく、水木先生自身の戦争体験に関わるものとしてのアレンジが施されていて、一見さんにはちょっと分かりづらいんじゃないかと思うけど、この絵柄でアニメとはツボ押さえてるなーと感動しました。

で、実際に映画を観ての感想ですが、ずいぶん物語の起伏に乏しい作品、ま、ぶっちゃけ退屈な作品ではあります。単館アート系の小難しい自己満足的な臭いも漂って来ていなくもない。

そんな中、目を惹いたのは、水木先生が貧乏生活から抜け出す契機となった、講談社の編集者が訪れるシーン。
玄関のガラス戸に編集者のシルエットが差す場面なんですが、ガラスの表面上に影が滲み出すようなその映像は、あたかも異界からの住人が訪れたかのよう。実に幻想的で素晴らしい。

そして最後、エンドクレジットで流れる「ゲゲゲの女房のうた」がこれまた素晴らしい。ムーンライダーズはイイねー実にイイ。

長調だか短調だか分かりづらい曲調が、この映画に描かれている幸せなんだか不幸なんだかよくわからない内容に、実にフィットしているんじゃないでしょうか。男女の掛け合いなところもイイですよね。

この映画のDVDが出たら買うか、と聞かれたら逡巡はします。何度も繰り返して観たいか、と聞かれたら答えに窮するのは事実ですが、何か不思議な余韻を残す、心に引っかかる映画だとは思います。

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