インセプション

2010 / 08 / 02 by
Filed under: 映画日記 
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マトリョーショカ過ぎる!
夢の中の夢の中の夢の中の夢の…… って、ワケわかんなくなっちゃいましたよ。

それにしても映像的な見所が、実は予告編などですっかり見せられていたというのが立ち直れないくらいショック。
いや、グルグル回転するホテルの廊下でタイマン勝負とか、完全に無重力になったホテルで仲間にキックとか、イカす場面はそれなりにたくさんありましたよ。

でも映像表現的に一番目を惹くのは、やはり町が折りたたまれるシーンと、川とその両岸から橋が湧くシーンでしょう。あの二つはいかにも夢の中って感じで実に良かった。
氷河のように波に洗われて崩れる摩天楼も夢的な映像ではあるけれど、前二者に比べると躍動感に欠けるのは否めない。
映像的に最もスペクタクルな場面は予告編とかで流さないでほしいよなぁ。

まぁそれはともかくこのプロット、映画向きじゃないよね。どっちかというと30分で6話なり13話なりを費やすテレビドラマでやるべき。
そうすれば、現実に存在しない夢でのアイディア泥棒についての説明も充分なされるし、それぞれのエキスパートの仕事内容と深く掘り下げられるから、よりキャラに厚みが出る。それに夢泥棒たちの間ではインセプションはイレギュラーな行為という設定ならば、視聴者的には、まずはレギュラーなエクストラクション行為の成功例から見せてもらって、ドラマ最後の見せ場として、インセプションに絡めて自分のトラウマとの対決を持ってきてもらうと、よりワクワク感が増すというもの。

あの2時間半という時間の中で、それなりに説明がなされて、鑑賞に耐えるドラマもできていたけれど、設定がかなり魅力的なので、こういう使い方はもったいないなぁ、と感じた次第。

ところでラストシーン。

意図的にどっちか分からないようにしているわけですが、主人公に最後まで同行した女の子の名前から考えると、無事、夢の迷宮から現実に戻れたという解釈が自然なのかなぁ、ギリシア神話的には。

でもエンドロールのキャスト一覧で、主人公たちの子ども二人が、6歳当たりと12歳当たりくらいの、二世代分リストアップされてたような気がするんだよね。東京から電話したときの子どもたちの声もけっこう成長していた感じだったしなぁ。

そう考えるとラストは…… ってことですっかり胡蝶の夢なわけです。



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