Phoenix (1)

2012 / 12 / 27 by
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Phoenix – wonderfl build flash online

これは Phoenix と名づけられたフラクタルです。まるで燃え上がる不死鳥が2羽、向かい合ったようですね(反時計回りに90度回転させれば)。この漸化式は以下のようなものです。


zn+1 = zn^2 + Re + Im * zn-1

見てのとおり、漸化式の反復における1ステップ過去の z を計算項として使用しています。Man O’ War と同じで、不死鳥さんも過去を引きずる人なんですね。

それはさておき。このフラクタルは、極めて限定的な状況でのみ、名がその体を表します。その状況とは以下の二つを同時に満たすこと。

  1. ジュリア集合型であること
  2. 複素数 c が 0.5667 – 0.5i であること

それ以外の時に描かれる像からは、何でこのフラクタルが不死鳥と呼ばれるのかさっぱり理解できない。そんな奇跡の一枚が Phoenix Fractal です。

前述のとおり、過去を引きずるもの同士のせいか、Man O’ War(ジュリア型)と Phoenix は似たような像を結ぶときがあります。
例えば Man O’ War(ジュリア型)では c = -0.12 + 0i、Phoenix では c = -0.12 + 1i のように、 Man O’ War(ジュリア型)の c の虚数部が 0、Phoenix の c の虚数部が 1 で、それぞれの c の実数部が同じ値なら、その像はほぼ同じものになります。

Man O’ War (julia type) – wonderfl build flash online

ところで、以前見てきたフラクタルの中で、実は過去を引きずるものはもうひとつあります。
それは Spider Fractal です。

その漸化式は以下のようなものでした。


zn+1 = zn^2 + cn
cn+1 = cn / 2 + zn+1

クラゲや不死鳥は z だけでしたが、蜘蛛に至っては z のみならず c の過去も引きずるという、実に何とも未練たらたらなヤツなんでした。
しかし未練がましければがましいほど、そのフラクタル形状は複雑で興味深いというこの事実はいかんともしがたいですね。

続く



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