ポコーニィ・フラクタル再び(1)

2011 / 12 / 05 by
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以前、ポコーニィ・フラクタルというものを wonderfl に投稿しました。
これは「コンピュータ・ワンダーランド―驚異と悦楽の電脳迷路」という本に載っていたもので、詳細はそのときの文章を見てください。

その後 "Creating Fractals" という本でポコーニィ・フラクタルに再会しました。しかし「コンピュータ・ワンダーランド―驚異と悦楽の電脳迷路」に出てきたものとずいぶん形状が違っています。その形はというと、各辺が内側に弧を描いた三角形。
こりゃあいったいどうしたわけだ、と、試してみたところ、漸化式の計算において、前者はジュリア集合のやり方で、後者はマンデルブロ集合のやり方で、と、それぞれ異なるアプローチをとっていることが分りました。
てなワケでポコーニィのフラクタルについて再度、ちょっと考察してみます。

ここで復習。
マンデルブロ集合にしてもジュリア集合にしても、その漸化式は以下のとおりです。


z ← z^2 + c

そして漸化式計算において、ジュリア集合では c を a + bi に固定して、z0 = x + yi で計算を始める、マンデルブロ集合では c を x + yi に固定して、z0 = 0 + 0i で計算を始める、という計算をおこないます。a、b というのは任意の値で、x、y というのは表示領域の座標値です。

「コンピュータ・ワンダーランド―驚異と悦楽の電脳迷路」では、ポコーニィ・フラクタルの漸化式は以下のようになっていました。


z ← 1 / (z^2 + c)
c = 0.5 + 0.1i

c の指定があったので、何も疑わずにジュリア集合方式にしましたが、ジュリア集合もマンデルブロ集合も同じ漸化式。ということは、漸化式がその逆数になっているに過ぎないポコーニィ・フラクタルでも、ジュリア集合方式だけでなく、マンデルブロ集合方式でも漸化式計算ができる。それはちょっと考えれば想像できたわけです。迂闊な私は容易に想像できませんでした(><)。

で、マンデルブロ集合アプローチで漸化式を計算したところ "Creating Fractals" に描かれた図形を再現できました。それが↓

Pokorny Fractal (Type Mandelbrot) – wonderfl build flash online



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