『第16回文化庁メディア芸術祭』

2013 / 02 / 14 by
Filed under: 展覧会日記 
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『第16回文化庁メディア芸術祭』

『第16回文化庁メディア芸術祭』

2013年2月13日(水)、国立新美術館で標記展覧会を観ました。会期は2013年2月13日(水)~2月24日(日)なので初日だったわけです。

メディア芸術祭というと、その会期の短さから、平日もごった返す催しなわけですが、今回は意外と空いているなぁという印象。
今まで比べると、人が少ないような気もしますが、それを差し引いても、ずいぶんと余裕のある会場構成だったように思います。

今回は会場が今までより広くなったんですかね。それとも展示物全体ががサイズ的にコンパクトになっているんでしょうか。でも「欲望のコード」みたいなスペースをかなりとる展示もあったんだよなぁ。それとも初日だったから、まだ出足が少ないときに観ることができたのか。まぁいずれにしても休日の人出がどれほどになるのか気になるところ。

今回心に残ったのは3点。それらについて簡単に。

1点目はアート部門から、新人賞を獲得した Quayola の「Strata #4

ルーベンスやヴァン・ダイクなどのフランドル絵画をドロネー分割で表示する映像を映すビデオ・インスタレーション。
ドロネー分割で、とは言っても全面ではなく、絵画のある部分はそのまま、ある部分はドロネーと、ところどころがドロネー分割で表示され、それが動いたり、陰影や形状変化で3D的に見えたり、といった感じのアニメートになっている。
町のドロネー分割好きには堪らないものがありますね。
でもこれ前に CreativeApplications で見たよなぁ、と思って改めて見てみたら CreativeApplications に出たのは Strata #3 でした。

ちなみにワタクシめも2つばかりドロネー分割を使った作品を作ったりしています。

forked from: ドロネー三角分割でWEBカメラ表示 – wonderfl build flash online

Delaunay Letter – wonderfl build flash online

2点目はエンターテインメント部門から、大賞を受賞した「Perfume "Global Site Project"

仕事であれ趣味であれ、コンピュータ・プログラミングやメディア・アートに関わったり興味があったりする者にとっては説明するまでもない仕事がコレ。もちろん Perfume ファンも。
このプロジェクトの画期的な点は、いまさら言うまでもないことですが、オリジナルの作り手によるデータの公開と、そのデータを使ったいろいろな作り手による二次創作の大量発生、そして一次創作者が二次創作を収集して、同列に表示しているという点ですよね。
二次創作は MMD のせいか初音ミクをはじめとするボーカロイド・キャラのスキンが多いのが、ちょっとアレな感じだけど、でも二次創作エネルギーの強さが伝わってきます。

3点目は同じくエンターテインメント部門から、審査員推薦作品の「千葉工業大学 東京スカイツリータウン(R)キャンパス展示

テーブルの上に紙を出すと、その紙の上に、紙に書かれた情報に対応する映像が表示されるユーザ・インターフェイス。
何だこれ緒方壽人さんのシステムじゃないの、YCAMでも展示されたし、21_21 の「骨」展でも現物見たぞ。パクリか? と思ったら、緒方さん当人によるものでした。

と、まぁ以上の3点。いずれも既知のものでして、会場で初めて知って心に残ったというのが今回はなかったのが、ちょっと寂しいところかなぁ、と思ったり。



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