『19世紀フランス版画の闇と光』
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『19世紀フランス版画の闇と光』
いま上野では、国立西洋美術館と東京藝術大学大学美術館の2カ所が連携して、デューラーの展覧会をおこなっています。
それに先行して国立西洋美術館では、版画をテーマにした標記展覧会が2010年9月18日(土)~11月28日(日)に常設展内で行われています。
2010年11月13日(土)はそれら3つの展覧会を見てきたんですが、本稿は標記展覧会についての話。
ところで私知らずに行ったんですが、その日は常設展無料観覧日だったとのことで、普通なら420円払うところ、タダで見てきました。サイトで調べたら何と文化の日(11月3日)と毎月第2・第4土曜日は常設展が無料。ありがたやありがたや。
お目当てはルドンだったんですが、ルドンそっちのけで見入ってしまった作品が展示されていました。それはルドロフ・ブレダンの「死の喜劇」(解説)です。作者の名前は知りませんでしたが、この版画ならよく知っています。
水木しげるファンなら知ってて当然の絵でして、これは「おおいなる幻術」というマンガの表紙に引用されているんです。
「おおいなる幻術」というのは忍法帖シリーズで今なお絶大な人気を誇る山田風太郎の短編「忍者枯葉塔九郎」のコミカライズ。
ちくま文庫の山田風太郎忍法帖短篇全集第2巻「野ざらし忍法帖」という本には両方とも収録されているんでオススメ。てゆーか水木しげる本と山田風太郎本はどっちも全部オススメ。
で、展覧会の話に戻りますが、ブレダンの版画はその他にも何点か展示されていました。
「善きサマリア人」(解説)、「蝶と沼」(解説)、「沼地の背後の村々」(解説)、「枝」(解説)あたりが幻想性が高くて好みでした。
同じブレダンの版画でも「魔法の家」(解説)、「森のなかの小川」(解説)といったものは、当たり前の写生でそれほど面白くはなかったなぁ。
ルドンの版画は「聖アントワーヌの誘惑」シリーズ10枚が展示されていました。個人的には、「『聖アントワーヌの誘惑』第1集:至る所に瞳が燃えさかる」(解説)が好き。
ところで、前回、常設展見たときは気づかなかったんだけど、ここの収蔵品にクールベの「眠れる裸婦」(解説)があったんすね(「19世紀の絵画」のコーナー)。
なぜそんなことに触れるのかについては「絶頂美術館」という本を読めば分かります(実は読んでないから本当は断言できないんだけど、昔「タモリ倶楽部」でもやってるのを見たんで、たぶん書いてあるはず)。先にリンクを示した国立西洋美術館の解説だとかなりボカした説明になってるんですよねー。
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