『国宝 大神社展』
2013年4月28日(日)、トーハク平成館で標記展覧会を観ました。
調度、衣服、掛軸、木像、武具、等々など。日本各地の神社から集められた、とてつもない数の社宝により、日本神道の歴史を概観することができる展覧会で、会期は2013年4月9日(火) ~2013年6月2日(日)、うち前期が4月9日(火)~5月6日(月)、後期が5月8日(水)~6月2日(日)の2期構成です。
数あるアイテムのうち、個人的にぜひとも見てみたいと思っていたのは、広島は嚴島神社の「平家納経」と奈良は石上神宮の「七支刀」。
七支刀は前期のみ展示ということだったので、早めに観に行った次第(後に5月12日(日)まで延長)。
平家納経は、実にきらびやかな造巻でしたが、その一方で字がずいぶん下手で、そのギャップに衝撃を受けました。去年の大河ドラマ「清盛」でもやっていたけれど、経文を書いたのは筆のプロじゃなくて、平家の人々ですからねぇ。まぁ平家一門にとっては、字の上手下手の問題じゃなくて、自分たちが労力を費やしたってことが重要なんでしょうからねぇ。
そして七支刀。
とり・みきという洗練されたギャグが持ち味のマンガ家を皆さんご存知でしょう。彼は諸星大二郎チックな、神話や民俗学などをテーマにしたシリアス路線の作品も数多く描いています。
それらのうちのひとつに「石神伝説」という現在は途絶している壮大な長編神話伝奇ロマンがありまして、その第1話および長編の元になった読み切りに、石上という名の自衛官が七支刀で遮光器土偶の形をした日本古来の神を切るという場面が、記憶違いでなければ、描かれています。
七支刀は、その形状からして、戦ったり人を切ったりするような実用品ではなく、神に捧げる飾り物だろうという話は聞いていましたが、やはり武器としての剣という姿を期待していたわけです。ところが現物を見てみるとずいぶんと小さなもので、これまた衝撃を受けました。七支刀は腰に帯びたり、敵を切ったりなんてできない、ということがよく理解できました。
ところで思わぬ収穫としては、水木漫画元ネタに出会えたこと。
「舞楽面 納曾利」がソレ。これは「ゲゲゲの鬼太郎」の「ほうこう」という回に出てくる漬物好きの妖怪ほうこうの顔に使われています。
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