『平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭』

2011 / 02 / 13 by
Filed under: 展覧会日記 
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『平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭』

『平成22年度(第14回)文化庁メディア芸術祭』

2011年2月12日(土)、国立新美術館で2011年2月2日(水)~2月13日(日)の会期でおこなわれている標記展覧会に行ってきました。

今回のメディア芸術祭は、公式サイトで発表されていた入選作品がどれも自分の心には響いてこないものばかりだったので、あまり期待していなかったんですが、やっぱりいまいちでした。

以下、個別に記憶に残るものを徒然なるままに。

アート部門大賞の「Cycloïd-E」は実はちょっと期待していたんです。でも展示されていたのが模型のせいか(現物は前日までミッドタウンで展示されていたのは知っていましたが、体の調子が悪くて行けなかったのが悔やまれる)、何か期待外れ。現物もこんなに小さいの?
あと動作の面ですが、想像していたのは、モーターは規則正しく回転しているのに、つまりモーターにつながった第1の軸は普通に回転しているが、その第1軸に連結した第2軸、その第2軸に連結した第3軸…… と関節でつながった軸が、モーターから離れるほどランダムな動きをする、というものでした。
外的な圧力(モーター)に結びつけられた部分は強制的に秩序立った動きをさせられているが、圧力から離れるほど自由になれる、という文明批判的な文脈を勝手に幻視してしまったようです。

Succubus」は動きが小さ過ぎ。夢魔なんてタイトルつけるなら、もっと禍々しく派手な動きをしてください。せっかく肋骨を思わせる、不気味とも解釈できる形状をしているのになぁ。

Blob motility」は何であんなにちっちゃいんすかね。慶応義塾大学脇田玲研究室の当該プロジェクトのページに掲載された写真を見ると、もっと大きなブロブも可能みたいなんですが。
あと、説明には手をかざすとブロブが動くと書いてありませんでした? 3つあるうち、左側のはインタラクティブに動かせるのかと思ったけど、何かそうじゃなかったっぽい。まぁ列が並んでいたんであまり長居ができなかったんで、ちゃんと確かめられなかったというのもありますが。

10番目の感傷(点・線・面)」は長蛇の列でしたなぁ。先日 ICC で見てきたばかりだったので華麗にスルーしましたが、もしかして ICC のとは内容が違っていたりしたんでしょうかね。

たまたま時間的に運良く「iPad magic」の実演とそれに先立つプレゼン「なぜ iPad magic をやろうと思ったのか」を見ることができました。そのプレゼンでまさか「フミコの告白」が出てくるとは思わなんだ。

プレゼンはずいぶんと戦略的な話で興味深いものでした。そういうアプローチを否定はしませんし、現代においては効果的であるとは思いますが、自分は取りたいとは思いません。

以前、グッドデザイン賞に対する異議申し立てがネット上で話題になりました。異議派は(グッドデザイン賞においては)デザインという言葉はプロダクトデザインについてのみ使われるべき、擁護派はもっと広くムーブメントの設計などもデザインとして捉えるべき、という議論だったように私は見受けました。私は個人的にはデザインという言葉はプロダクトデザインだけに使って欲しい派で、AKB48がグッドデザイン賞とか言われると、かなり違和感を抱く派です。

そんな違和感を iPad magic のプレゼンを聞いていて思い出した昼下がり。

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