『日本SF展 SFの国』

2014 / 08 / 14 by
Filed under: 展覧会日記 
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『日本SF展 SFの国』

『日本SF展 SFの国』

2014年8月12日(火)、世田谷文学館で標記展覧会を観ました。

当初、小説の1ジャンルとして海外から紹介され、瞬く間にあらゆる文芸に接続し、さらに映像やマンガをはじめとする隣接分野に浸透。そして文芸をはるかに超え、その影響は芸術や科学技術にまで拡散。今では思考法や哲学と呼ぶべき概念になったSF。

その日本SF黎明期に集ったSF作家第1世代、星新一、小松左京、筒井康隆の御三家をはじめとする綺羅星のごとき作家たちの息吹に触れることができるステキ展覧会。それがこの『日本SF展 SFの国』です。

「ボッコちゃん」や「おーい でてこーい」などの草稿!
「日本沈没」の原稿と「日本アパッチ族」の創作ノート!
同人誌「NULL」! うひょー!!

ってなぐあいで、日本SF第1世代の原稿、草稿、同人誌などに興奮してきました。



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たしか徳間文庫の中でも、創刊ラインナップの1冊だったと思うんですが、星新一「できそこない博物館」というのがあります(現在は新潮文庫の1冊)。
星さんは作品を生み出すにあたって、アイディアメモというものを使うという。それは、思いついた単語やフレーズ、あるいは作品完成後にできる使われなかった文章の端切れといったものが書かれた紙片で、それが膨大な数ストックされているとのこと。
そのメモのセレンディピティによって作品が生れる様子の実況中継とでも言いいたい、星新一ショートショート創作秘話が「できそこない博物館」です。

今回、そのアイディアメモが、ごくごく一部ですが、展示されており、それを観ることができたのが嬉しかった。

あと、入口に設置されたモニターで流れている、とり・みき作オリジナルアニメーション「日本SF黎明期 childhood’s beginning」もイイ!

そして何より、燃えに萌えるのが図録のデザイン。ヤバい!

会期は2014年7月19日(土)~9月28日(日)なので、機会があればもう一度観たいものですが、京王線芦花公園というロケーションがちょっと遠くてツラいっすねー。

ところで本展覧会、出口前に撮影スポットがありまして、今回の展示に関係するキャラクターが5体並んでいます。

『日本SF展 SFの国』撮影スポット

『日本SF展 SFの国』撮影スポット

左から、鉄腕アトム(手塚治虫)、ゴジラ(東宝)、太陽の塔(大阪万博)、ウルトラマン(円谷プロ)の4体はいいんですが、一番右側のやつ。これってどうなのよ?



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一番右側のは何かというと星新一「きまぐれロボット」です。
もちろん原作は有名ですが、立体化されているコレはフジテレビで2014年2月15日に放映された「星新一ミステリーSP」ってドラマで使われた着ぐるみ。
この番組、壇蜜で客寄せしてたヤツでして、星新一で壇蜜ってのはどうなのよ、と苦々しく重いながらも、私は見ましたけど、この展覧会に訪れた鑑賞者のどれくらいほどが見たんだろうなぁ、と。大きなお世話ですが、ちょっと心配になりました。



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