『納涼 妖怪・化け猫』
大屋書房店頭で仕入れた面白げな浮世絵もの展覧会2件目は、豊洲ららぽーと内にある、平木浮世絵美術館 UKIYO-e TOKYOが会場です。
平成22年8月3日(火)~29日(日)の会期でおこなわれている標記展覧会。平成22年8月15日(日)に行ってきました。
なんと! 前日に見た『浮世絵動物園』とかぶっている絵が1点あり。
歌川国貞(三代目豊国)の「見立三十六句撰 天竺徳兵衛」
幻術による蝦蟇がモチーフの絵。妖怪でかぶるならともかく、動物でかぶるのは、ちょっと残念だなぁ。まぁ(肉筆じゃない)浮世絵は1点ものじゃなくて複製ものだからなぁ、仕方ないっちゃあ仕方ないかぁ。
で、全部で41点展示されていたんだけど、うち1/4の11枚が、歌舞伎「梅初春五十三驛」の一幕「岡崎の猫」と呼ばれる場面を絵としたもの。だから題名に妖怪と並記して「化け猫」って言葉が入ってるのか。
会場の解説には同じ場面をどのように描くかが絵師の技の見せ所と書いてある。でも絵は11枚だけど、画家は5人だし、そにれどれも同工異曲って感じで、あまり興味を惹く内容じゃなかったなー。
化け猫という妖怪そのものを絵にしたものじゃなく、歌舞伎役者の化け猫の扮装を描いたものだからなー。
まぁそこいらへんが残念なところなんですが、あとはいろいろ興味深い絵が満載でしたよ。九尾の狐とか羅生門の鬼とか平家の怨霊とか。
特に町の妖怪好き的には歌川国芳の「源頼光公舘土蜘作妖怪圖」がポイント高し。欲を言えば、ガラス越しじゃなく直接見たかったけど(ガラスケースに入ってた)。
あと、これは展示物ではなく、建物の話なんだけど、展示室の壁面に沿って円柱が立っています(概要ページの一番上にある写真参照)。
で、その柱に、今回のメインテーマである化け猫絵のパーツである猫踊りの絵が巻き付けてありました。さらにその外側に、綿を広げてのばしたみたいな目の粗い黒い布が巻き付けてあるんです。
そして猫の部分だけ切り抜いて、あたかも黒雲の中から妖猫が出てきているかの如き細工がしてあったんですが、手作り感がカワイイ。
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