『近代洋画の開拓者 高橋由一』

2012 / 06 / 27 by
Filed under: 展覧会日記 
Bookmark this on Delicious
[`livedoor` not found]
[`yahoo` not found]

『近代洋画の開拓者 高橋由一』

『近代洋画の開拓者 高橋由一』

2012年6月23日(土)は山種美術館『福田平八郎と日本画モダン』に引き続き、東京藝術大学大学美術館で開催中の標記展覧会も滑り込み観覧!
会期は2012年4月28日(土)~ 6月24日(日)なので終了前日。おかげでかなり混んでまして、現地に15時ごろ着いたんですが、20分ばかり入場制限を受けました。
観終わって会場を出たのが17時ちょっと前。つまり閉館時間なわけですが、その後もしばらく帰る客が途切れることがありませんでした。

ところで高橋由一といえばやはり鮭。画家の名前は知らなくてもその絵は日本人なら誰でも見たことがあるであろう鮭。
ミーハーな私は、これだけはじっくり見ちゃる、という意気込みで行ったので、黒山の人だかりにもひるまず、めげず、ゆっくりじっくり観てきました。

それにしても鮭の絵が3点もあるとは知りませんでした(実際はもっとたくさん描いているとか)。
一番有名なのは、東京藝術大学所蔵にして重要文化財である「」だと思います。絵自体の大きさもさることながら、鮭の皮が乾いて身から浮き上がってできた皺のリアリティが実にすばらしい。

でも、個人的に最も惹かれたのは、笠間日動美術館所蔵作品である、板に描かれた「鮭図」。見所は鮭の頭部。板の上に本物の新巻鮭が置かれているんじゃないかと見紛うばかりのリアリティには目を瞠りました。

それら2点に比べると、山形美術館寄託の「」(通称「伊勢屋の鮭」)はいまいちオーラが弱かったかなぁ、という印象。

これら鮭からも、そして鮭以外の数多くの油彩画からも、この画家は、質感の再現にとことんまでこだわっていたんだなぁ、ということがヒシヒシと伝わってきました。

さて、東京藝術大学大学美術館の地下2階展示室の半分(展示室1)では、2012年4月5日(木)~ 6月24日(日)の会期で『芸大コレクション展―春の名品選―』が同時開催されていました。高橋由一展のチケットで見られるということだったので、こちらも拝見。

何とびっくり! 以前ブリジストン美術館でおこなわれた『青木繁展』で見ることができなかった「黄泉比良坂」が出品されてるじゃあありませんか! いやあこれは実に嬉しい偶然でした。

さすがは美の最高学府。尊崇せざるを得ない。

『近代洋画の開拓者 高橋由一』&『芸大コレクション展―春の名品選―』

『近代洋画の開拓者 高橋由一』&『芸大コレクション展―春の名品選―』



Comments

Tell me what you're thinking...
and oh, if you want a pic to show with your comment, go get a gravatar!





WP-SpamFree by Pole Position Marketing