『絵画の在りか』
2014年8月12日(火)、東京オペラシティアートギャラリーで標記展覧会を観ました。
ラスコーやアルタミラの洞窟からも窺えるように、絵画は、それこそ人類発生とともに生れたのではないかと思われるくらい古くから存在するものです。そして、太古から現代まで長きに渡って、画題や技法など、多種多様なあり方をみせてきました。
この展覧会は、2000年以降に活躍する24名の作家の、合計110点あまりの作品を集め、現代絵画の最新の動向の紹介、および今日の絵画表現が持つ意味や本質を探るものとのことです。
ヌル~い美術好きな私としては、そういう高い志はあんま興味ないんすよねー。主催者さんには申し訳ないけれど。
美術史・絵画史における文脈なんてものもどうでもよくって、その絵自体が私の心にどう響くか、ということだけを念頭に鑑賞していますいつも。
で、本展覧会においては以下のおふたりが強く印象に残りました。
筆触分割とフォーヴィスムの融合といった趣で、低解像度でレトロっぽい世界を描く政田武史。
一筆書きであるかのような極めて少ないストロークで、不吉さを漂わせる人物画を描く小西紀行。
筆触分割という技法が好みで、フォーヴィスムやナビ派の色遣いに最近惹かれる私としては、前者はかなり強く心に響きました。また、こういう画像処理をプログラムで組みたいなぁ、という観点からも興味深く拝見した次第。
後者は、ベーコンの絵を観たときに感じたのと同じような禍々しさに惹かれました。
あと、ちょっと気になった作家さんは工藤麻紀子と風能奈々のおふたりですかね。ただし、絵画というよりはイラストという印象ですが。
それ以外は私の心に引っかかることなく、通り過ぎて行きました。
なお、常設展『みずのすがた わが山河 Part V』は実に心安らかに清々しく鑑賞することができました。本展の後だと、なおさらそう感じるんだろうな、と、これは自己分析ですが、それって私が守旧派ってことなんでしょうか。
会期は2014年7月12日(土)~9月21日(日)。
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