『笑う浮世絵 ―戯画と国芳一門』

2013 / 10 / 21 by
Filed under: 展覧会日記 
Bookmark this on Delicious
[`livedoor` not found]
[`yahoo` not found]

『笑う浮世絵 ―戯画と国芳一門』

『笑う浮世絵 ―戯画と国芳一門』

2013年10月13日(日)、太田記念美術館で標記展覧会を観ました。

会期は、前期が2013年10月1日(火)~10月27日(日)、後期が2013年11月1日(金)~11月26日(火)で総入れ替え。
テーマはサブタイトルにあるとおり「戯画」で、以下の4つに分類されています。

  1. 擬人化
  2. 寄せ絵・影絵・身振絵・一頭多体図など、形態を主題にしたもの
  3. 風刺画
  4. 判じ絵・文字絵など、言葉・文字を主題にしたもの

私のお目当ては、何と言っても寄せ絵。
特に歌川芳藤《小猫をあつめ大猫とする》を観たいがために、前期を選んで訪れた次第。
後期はこれに代わって同じ芳藤の《五拾三次之内猫之怪》が展示されるとのこと。
他に、達磨を集めて達磨大師を描いた関斎《ふんだん たるまづ画》というのにシビれました。

ところで国芳一門の描く寄せ絵は、《みかけハこハゐがとんだいゝ人だ》をはじめとする国芳の寄せ絵を踏まえたものなんでしょう。

問題なのは国芳ですよ。

国芳はアルチンボルドの絵を知っていたんでしょうかどうなんでしょうか。それが気になって気になって仕方がないっす。どっかにそのあたりの資料ってあるんですかねー。

今回、印象に残ったのは同じく芳藤の《しん板 あんどんうつし かげぼうし》という絵。
上から、赤、黄、緑のグラデーション塗りの背景に、黒いシルエットで描かれた器物のお化けが所狭しと密集しているものです。
シルエットといっても、お化けの形状を単純に黒く塗りつぶしているのではなく、目や口などは白抜きになっており、初代ウルトラマンのOPムービーの怪獣たちみたいな表現になっています。
そのちっちゃいお化けたちが kawaii!
ネット上でその絵の画像は見つかりませんでしたが、この絵のお化けたちを柄として使った商品についてのページが見つかりました。

お化けと言えば、横須賀美術館の『日本の「妖怪」を追え』展でも見た作品が数点ありました。

前期ではこの3点が、後期では以下の3点が被るそうな。

ところで、本展における注目すべきポイントは、実は見立て合戦絵だったりするんでしょうか。以下の4点がまとまって展示されており、なかなか目を惹く状況でした。

こいつら面白いっす。とりわけ《マケロマケヌ 売買大合戦》が、冴えてる! と思いました。



Comments

Tell me what you're thinking...
and oh, if you want a pic to show with your comment, go get a gravatar!





WP-SpamFree by Pole Position Marketing