『建築はどこにあるの? 7つのインスタレーション』
会期は三ヶ月以上あるから、後回しでいいよねー、と、いつまでも余裕ぶっこいてたら、いつの間にやら終了間際。こりゃあイカンというので、平成22年8月7日(土)に滑り込みで行ってきましたよ、竹橋は東京国立近代美術館へ。
標記展覧会は平成22年4月29日(木)~8月8日(日)が会期でした。
建築がどこにあるかなんて分からないし、別にどうでもよかったんですが、本展チラシや特設ウェブサイトなどで見た、細いプラスティックのひごで細かく組まれた立体と、ボロノイっぽいものを見んがために本展覧会に行ってきたわけです。
全体的な印象派というと、建築はどこにもなかったんじゃ? ってな感じすかねー。
室外展示されていた、竹を動物の形に組んだやつ(アトリエ・ワン/まちあわせ)は、涼をとるための四阿的な印象は受けたから、これが建築と言えば言えるかな。ほとんど日差しを防げていなかったようだけど。
悪いって意味じゃないですよ。体験型イベント空間としては、天井から床に向かって放たれるレーザー光によって、途中の遮蔽物のために生み出される歪んだ赤い一連の線は、けっこう美しいと思えるものでした。
で、お目当てのものの感想。
プラスティックひごの立体(中村竜治/とうもろこし畑)は、思った以上に大きくて、作った方々ご苦労様としか言いようがない。それ以上でもそれ以下でもなかったのが、ちょっと拍子抜け。
で、一番の目的のボロノイっぽいやつ(伊東豊雄/うちのうちのうち)は室内展示の一番最後。美味しいものは最後までとっておく性格のワタクシとしては、この展示順は理想的でした。これは展覧会情報で目を惹いたボロノイっぽいものだけじゃなく、それ以外にも幾つか有機的・数学的な構造の提案がなされたもので、その展示空間が実に美しい。六角形の壁面と明るいけど柔らかな光を見ていると心が穏やかになってきます。
私がボロノイっぽいのと呼んでいるのは「円柱・円錐面の連続体による波」と命名されています。なるほど数学的なものだったんですね。それ以外にも、葉順の螺旋をモチーフにした「スパイラルを描く人口の森」(見た目が「もっちりボロノイ図」」)や、解説では珊瑚って書かれてたけど、そうじゃなくて海綿の構造のような「3次元チューブ状空間による未来の洞窟」などなどを見て、やはり有機的な曲線というのは人間の心にに安らぎを覚えさせるんじゃないのか、と改めて印象づけられました。
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