豆富小僧

2011 / 05 / 25 by
Filed under: 映画日記 
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日本初の長編3Dアニメーション映画が謳い文句の「豆富小僧」の話。

子供向け作品なので物語には触れません。愛と感動のお約束な王道話なので。

深キョンの声は如何なものか、と強く思うんですが、まぁそれも触れません。

この映画は3D映画ですがその点にも触れません。別に3Dである必然性は感じられませんでした、とだけ言っときましょうか。

じゃ何を語るのか。
その映像表現について、シロウトによるミーハーな感想を述べます。

この映画はキャラクターから背景に至るまですべて 3DCG ソフトによって作られているとのこと(一部の背景では手描きの絵もあるとか)。3DCG ソフトによるアニメっていうと、不自然って印象を私はまだ持ってました。
特に動作ですよ動作。モーションキャプチャーなしだとやっぱ見ててキツいっす。冒頭に盗人がお化けに脅かされるシーンがあるんですが、それを見て、やっぱ 3DCG は動作付けがまだまだだなぁ、と思ったんですよ。でも後述する CGWORLD によると、実はモーションキャプチャーを使っているらしい。ショックだ。モーションキャプチャー使ってアレって一体どういうことよ。

それはともかく、最近の 3DCG ソフトの表現力は体したもんですねぇ。ずいぶん柔らかい表現ができるようになってるんですねぇ。
とりわけ印象的だったのは死神と見越し入道のエフェクト。これは必見。

死神の造形ですが、黒い霧をまとっています。死神が動くたびにその霧の粒子が、フワフワ、サラサラと漂うんですが、その様子が実に美しくて目を惹く。

芝居者狸との最終決戦における見越し入道は、モクモクと空に湧き上がる雲が徐々に固まってその姿を現す、という演出になっています。
雲を材料にして体を構成したといった趣で、見越し入道の像を結んでも、その体はまだ雲の属性を残したまま、モクモクと動き、また体のあちらこちらから雲を噴き出す、という姿に描かれています。
その様子が、嵐における黒雲のダイナミックな動きといった感じで、これまた目を見張る。

↓の予告編で死神も当該の見越し入道のシーンも少し見ることができます。

この二つの映像だけでも、この映画を観る価値あり、だと思います。

ところで、CGWORLD(2011年6月号)の特集はこの映画です。
いろいろテクニカルな解説が書かれていますが、上に記した死神と見越し入道については「見ごたえある3Dエフェクト」と題してそれぞれ1ページずつ割かれています(P32、33)。
この記事を読んで、その素晴らしい表現について、より理解が深まりました。

ところで以前、京極夏彦原作劇場用アニメ「ルー=ガルー」という作品で SCANDAL というガールズ・バンドがテーマソングを歌っていました。今回、またもやテーマソングを歌っているのは SCANDAL。京極アニメ連投なわけですが、そんなに SCANDAL 気に入ったんか夏彦センセイ。



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