『ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展』

2011 / 09 / 24 by
Filed under: 展覧会日記 
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『ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展』

『ユーモアのすすめ 福田繁雄大回顧展』

2011年9月23日(金)は川崎市市民ミュージアムで標記展覧会を見てきました。会期は2011年9月17日(土)~11月6日(日)。

福田繁雄といえば、東京オリンピックのポスターのデザイナーとして有名な方ですね。
そして、錯視やトリックなどを駆使したデザインでも有名です。
方向性としてはエッシャーと似ていますが、よりポップで楽しくて親しみやすい。より大衆的な作品が実に楽しいです。

本展覧会は、そんな福田繁雄のポスター210点、立体造形110点、そして数多くのアイディアスケッチ、など膨大な作品群で構成された大規模な回顧展。福田デザインの全貌が一望できる有意義な展覧会なんじゃないでしょうか。
福田作品といえば、先般の横須賀美術館『
トリック&ユーモア展』でもポスター、立体、共に数点見ましたが、さらに大量の作品を体系立って見ることができる、何とも実にすばらしいじゃあありませんか。カラフルな美しいグラフィックデザインがとても目を惹く、眺めているだけ楽しい展覧会でした。

岩手県二戸市にある福田繁雄デザイン館という個人美術館にも一度は訪れたいところ。特に「ローマ字の宇宙」というモニュメントの実物を、この眼で見てみたいもんです。

いろいろ楽しませてもらいましたが、この一枚(というか2枚)を挙げるとすると、2003年の「世界グラフィック会議・名古屋」ポスターですかね。

これの元ネタは江戸時代の騙し絵「五頭十体図」です。江戸のあそび絵(あやしい書簡箋)というページに図が二つあります。

考えようによってはとても気持ち悪い図像ですなぁ。これを見ると思い出されるマンガがふたつありますよ。
木々津克久「フランケン・ふらん」(巻数失念)では自爆テロでバラバラになった人間たちを救うという設定で、この五頭十体図をモチーフにした人体連結が出てきたゲンナリしました。
魔夜峰央「妖怪始末人トラ・貧」1巻では「唐子魂」という五頭十体図をモチーフにした創作妖怪が出てきました。

この五頭十体図、先に触れた横須賀美術館『トリック&ユーモア展』では、歌川芳藤「五人のあたまで十人に見ゆる」というのが、後期に展示されるとのことで、それも今から楽しみです。

本展覧会は、川崎市市民ギャラリーの後は、いわき私立美術館、広島県立美術館、高崎市美術館、札幌芸術の森美術館と巡回するとのこと。

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