『水木しげるの世界 ゲゲゲの展覧会』

『水木しげるの世界 ゲゲゲの展覧会』
2011年1月15日(土)は八王子まで遠征してきました。
目的地は八王子市夢美術館。2010年11月26日(金)~2011年1月23日(日)の会期でおこなわれている標記展覧会を観てきたわけです。
JR八王子駅から八王子市夢美術館まで、歩いて10分程度の距離ですが、その間、当該展覧会のポスターが案内版やら町内会掲示板やら衝立やらとあちらこちらに貼られていて、八王子市は夢美術館をプッシュしまくり、という印象を受けました。




それはともかく本展覧会の展示構成は以下のとおり。
昨今のゲゲゲブームに乗っかった展覧会なんでしょうから仕方ないかなぁ、とも思いますが、やっぱビギナー向けの展覧会ではありますなぁ。
鬼太郎関連のカラー絵、続いて妖怪画のカラー絵が掴みってのはライト層には非常にキャッチーですわなぁ。
しかしですねぇ。それらの絵は「妖怪大画報」や「妖鬼化
」を買えば見られるわけですよ。
しかも続く「妖怪道五十三次」は売り物として市場に出ているものでして、それを展示品とするのは、如何なものか、と。
わざわざ会場まで足を運ぶんなら、やっぱそこでしか見られないものを見たいじゃないですか。
水木しげる読者歴がそれなりに長いワタクシといたしましては、そんなんじゃ物足りないっす。
もうちょっと原稿展示に力点を置いてもらいたかったなぁ。印象的には銀座松屋の「ゲゲゲ展」よりも少なかった感じ。
でも原稿の展示点数は少ないとは言え、そのセレクトはなかなかツボを突いてましたな。
鬼太郎では「朧車」の原稿があったし、何といっても「悪魔くん」の原稿セレクトは神。
数ある悪魔くんの中、「がんばれ悪魔くん(山田真吾版)」から「まぼろしの館」を選ぶとは実に素晴らしい。選者はよほど分かってる人と見た。おかげさまで、つげ義春が描いた美人絵を堪能いたしました!
あと、本展覧会の独自性で評価すべきは「ガロ」関連の展示の充実。これはなかなか良かったんではないでしょうか。
観覧料が500円ということを考えると、かなり健闘しているわけで、本展覧会は称賛に値するものだと思います。
帰りは聖地巡礼ってことで、京王線に乗って調布駅で降りました。聖地巡礼報告はまた稿を改めて。
「朧車」所収
ゲゲゲの鬼太郎「朧車」所収
山田真吾版「悪魔くん」
[ad#aquioux_net_article]
Comments
Tell me what you're thinking...
and oh, if you want a pic to show with your comment, go get a gravatar!