反応拡散系(5)

2013 / 07 / 26 by
Filed under: Coding の素 
Bookmark this on Delicious
[`livedoor` not found]
[`yahoo` not found]

今まで見てきた Gray-Scott モデルによる反応拡散方程式を踏まえて新しいコードと話題について。
新しい投稿は↓

Gray-Scott モデルの反応拡散方程式 2 – wonderfl build flash online

前に投稿した Gray-Scott モデルによる反応拡散方程式のプログラムは、そのパラメータがすべての領域で同じものでした。今回は、領域によってパラメータを変えた場合、どのようになるか、というものです。参照先は Reaction-Diffusion by the Gray-Scott Model: Pearson’s Parameterization

ここで再び Gray-Scott モデルによる反応拡散方程式を示します。


vt = dvΔv - u^2v + F(1-v)
ut = duΔu + u^2v - (F+k)u

dv : V の拡散率
du : U の拡散率
F : 原材料 V の外部からの供給率&中間生成物 U の外部への流出率
k : 中間生成物 U の最終生成物 P への転換率(U の除去率)

ここにある4つのパラメータのうち、拡散に関するパラメータ Dv、Du は固定、反応に関するパラメータ F、k を領域ごとに変えることにします。それが冒頭のものです。

Dv は 0.1、Du は 0.05 で固定。縦軸が F で範囲は 0.01~0.08、横軸が k で範囲は 0.03~0.08 としました。
領域は 400×400 ピクセルでせっていしました。よって例えば領域の座標 (0, 0) では F = 0.08、k = 0.03、座標(200, 200) では F = 0.045、k = 0.055、座標(399, 399) では F = 0.01、k = 0.08 などの値になります。

F と k の組み合わせで描かれる線や点に変化が生じるのは、今まで見てきたところですが、それがひとつの領域上で描画されると、どういう組み合わせだとどういうビジュアルになるのか、ということが一目瞭然。
見どころは、画面下左寄。F が 0.01~0.02、k が 0.035~0.04 といった辺りでしょうか。点々がユラユラとうごめいており不安定です。
このような要素数の少ない方程式で、このような非線形カオスが生じる不思議。自然は神秘に満ち溢れていますね。



Comments

Tell me what you're thinking...
and oh, if you want a pic to show with your comment, go get a gravatar!





WP-SpamFree by Pole Position Marketing