『フランダースの光』

『フランダースの光』
光あるところに影がある。
『陰影礼讃』で欲求不満なわたくしは、影がダメなら光を見に行こうと考えたのでした。
私の知る限り、今開催されている、光にまつわる展覧会はふたつあります。
ひとつは府中市美術館でおこなわれている『バルビゾンからの贈りもの』展。しかしもうすでに閉館時間を迎えている(このとき六本木で17時)。
てなわけで、2010年10月9日(土)、最後の展覧会は、もうひとつの方に行くことになりました。
渋谷の Bunkamura ザ・ミュージアムでおこなわれている標記展覧会です。会期は2010年9月4日(土)~10月24日(日)。ここなら土曜日は21時までやってるから余裕っち。
『浮世絵動物園』

『浮世絵動物園』
で、映画「姑獲鳥の夏」はご覧になりましたか?
その中に出てくる古書店京極堂にはモデルがありまして、神保町にある大屋書房というのがそれなんです。
まぁそのことは以前にも触れましたが、先日、神保町を散策していたら、その大屋書房の店頭で面白げな展覧会の案内を2件見かけました。今回と次回はその展覧会についてのレポ。
まず1件目。平成22年8月14日(土)に、原宿にある太田記念美術館に標記展覧会を見に行ってきました。会期は平成22年8月1日(日)~26日(木)まで。
『ブリューゲル版画の世界』

『ブリューゲル版画の世界』
思い切りが悪いというか、吹っ切れていないというか、中途半端というか、いまいちキュレータの腰が引けてるなぁ、という印象が否めないのが、ちょっとばかり残念でした。
ポスターやチラシ、ウェブサイト、会場に飾られたアクセントなどには、「聖アントニウスの誘惑」をはじめとする宗教的テーマを描いた版画に登場するヒエロニムス・ボス風の異形たちが、これでもかとばかりに、ふんだんに盛り込まれている。つまりこの展覧会はグロを売りにしてるんです、って意思表明なわけでしょ?
それなのに、全9章構成(うち最初と最後はプロローグ、エピローグなので番号がついた章は7つ)のうち、そのものズバリなのは第2章だけ。
4章と5章で若干それっぽいのが出てくるけど、ほとんどは、アルプスの風景(第1章)だとか、帆船(第3章)だとか、当時の民衆や農民の暮らしを活写したもの(第6章、第7章)だとか、優等生的なテーマばかり。この構成はちょっと騙された感ありで釈然といたしませぬ。
