『美術にぶるっ! 第1部 MOMAT コレクションスペシャル』

『美術にぶるっ! 第1部 MOMAT コレクションスペシャル』
その展覧会の会期は2012年10月16日(火)~2013年1月14日(月)。行かねば行かねばと思いつつ、やっと年も明けた2013年1月5日(土)に行ってきました標記展覧会。またまた滑り込みの鑑賞です。
で、二部構成になっているこの展覧会のうち、本稿はその第1部について。
東近美は4階から2階で常設展がおこなわれていますが、今回は開設60周年を記念して常設フロアを大改装、そして60年間に収集した選りすぐりの名品ばかりを展示するという。そんなとてもゴージャスな展覧会が『第1部 MOMAT コレクションスペシャル』なわけです。
もうすべこべ言わずに観ろ、って感じですよねこの圧倒感。なので、今回の展示品で惹かれたもののご紹介にとどめます。
『白隠展』

『白隠展』
2012年12月29日(土)は bunkamura ザ・ミュージアムで標記展覧会も観てきました。会期は2012年12月22日(土)~2013年2月24日(日)。
白隠ってけっこう有名な坊さんだと思うんだけどなぁ。
「有名な僧侶だけど、絵をたくさん残していたことはあまり知られていない」の前段を省いたってことなのかも知れないけれど、2012年12月23日に放映された日曜美術館をはじめとして、本展覧会の前情報に触れるたびに、教科書に載ってないとか無名とか埋もれていたとか、そういう話ばっかりで、ずいぶんと違和感を感じてました。
で、本展の話ですが、禅画を観るつもりで身構えていたら、釈迦や観音、達磨などが続く。これ禅画じゃなくて仏画でしょう。
挙句の果てに七福神や関羽、白澤、そして戯画。すげー肩すかし。最後の最後でやっと円相が2枚出てきて、そこでほっとした次第。
禅画より仏画がメインじゃないですか。あと人生訓とかの戯画。これは禅の思想とか仏の教えとか悟りとか、そういった仏教的なレベルなものではなく、もっと庶民感情に密着したもので、禅画とは言えないんじゃないでしょうか。禅僧が書いた絵はすべて禅画ってわけじゃないですよねぇ。
『メトロポリタン美術館展』

『メトロポリタン美術館展』
2012年12月29日(土)は東京都美術館で標記展覧会を滑り込みで観てきました。会期は2012年10月6日(土)~ 2013年1月4日(金)。
美術館のというよりはむしろ、博物館の展覧会といった趣でしたなぁ。
絵画や写真、工芸と同じくらいのボリュームで古代遺物系の展示物が並んでいるその空間は、悪いということではありませんが、何か奇妙な違和感を醸し出していたように思えました。
まぁアメリカは歴史コンプレックスがありますからねぇ。
と、言いつつも、本展で興味を惹かれたのは、絵画群よりも古代遺物群なんですけどね。
以下、心に残った展示物について徒然なるままに。
Burning Ship Julia
バーニングシップ・フラクタル – wonderfl build flash online
上のものはかつて見た Mandelbrot 集合の1亜種である Burning Ship Fractal です。
その漸化式は以下のようなものでした。
Rl[zn] = |Rl[zn]|
Im[zn] = |Im[zn]|
zn+1 = zn^2 + c
見てのとおり Mandelbrot 集合の漸化式にほんの一手間、式を反復する前に z の実数部、虚数部をともに絶対値に置き換えるという処理を加えたもの。
たったそれだけで桃みたいな Mandelbrot 集合の形状が、巨大戦艦のような形状に変形する。数の神秘というか宇宙の神秘というか、この世を律する法則の深遠さに触れるフラクタルでした。
ちなみにこれの Multibrot バージョンはあまり面白い像を結びません(Symmetry in the Burning Ship to higher powers 参照)。
Phoenix (2)
"Fractal Creations" 同様、フラクタルを学ぶときの参考書にしている "Creating Fractals
" という本によると、この Phoenix Fractal を発見したのは日本人だそうですよ。
"Shigehiro Ushiki at Kyoto University discoverd this equation" とあります(同紙 P250)。
そして Draw a Phoenix set fractal in C# や The Phoenix Set and its Julia Sets によると、それは1988年のこととあります。
ググったところ、京都大学大学院 人間・環境学研究科の宇敷重廣教授という方の情報を発見。
先生の個人ウェブサイト Shigehiro Ushiki = Home Page かなりソソる画像満載の萌えるサイトでした。
しかしこんな限られた値(しかも実数部は小数点以下4ケタ!)でのみ、このような像を結ぶ漸化式を発見するって、どういう過程だったんでしょうかねぇ。もうスゴイとしか言いようがないですねぇ。
