『オディロン・ルドン ―夢の起源』
2013年5月4日(土)、損保ジャパン東郷青児美術館で標記展覧会を観ました。
日本でのルドン人気はなかなかのもんですよね。
つい去年も三菱一号館美術館で個展が開催されたのは記憶に新しいことです。もうちょっと時間を遡れば bunkamura ザ・ミュージアムでも「ルドンの黒」というタイトルで2007年7月28日(土)~8月26日(日)の会期で個展が開催されたことが思い出されます。
また一昨年、上野で開催された二つの展覧会もすぐさま思い浮かぶ。
東京藝術大学大学美術館で2010年10月23日(土)~12月5日(日)の会期でおこなわれた「黙示録―デューラー/ルドン」と、同時期に国立西洋美術館で2010年9月18日(土)~11月28日(日)の会期でおこなわれた「19世紀フランス版画の闇と光 ―メリヨン、ブレダン、ブラックモン、ルドン」。
このようにルドンの展覧会は頻繁に開催されているわけですが、本展ではそれらのルドン展とは一線を画する重要な提示があります。
『ルーベンス 栄光のアントワープ工房と原点のイタリア』
Bunkamura ザ・ミュージアムで2013年3月9日(土)~4月21日(日)の会期で行われている標記展覧会を初日に観ました。意外と混んでおらず、スムースに鑑賞できました。
「パトラッシュ、ボクはとっても眠いんだ」
現代日本における働き盛り世代周辺の人々にとって、ルーベンスというとやはり「フランダースの犬」じゃあないでしょうか。
借家を追い出されたネロとパトラッシュは、寒さをしのぐため入り込んだアントワープ大聖堂で、たまたま緞帳が上がっていたため、常日頃は観覧料を払えず見ることが叶わなかったルーベンスの「キリスト昇架」と「キリスト降架」を見ることができ、そのまま天に召されました。
一方、我々はというと、本展覧会でネロが見た絵を観ることは叶いません。まぁ教会祭壇画ですからねー。日本で開催される展覧会で見られるわけないわな。とは言っても「キリスト降架」については版画バージョンの作品が展示されており、ネロの死の間際の心に思いを馳せることができます。
『エル・グレコ展』
2013年2月1日(金)、トーハクで仏像にまみれて菩提心に目覚めた後は、東京都美術館で聖像にまみれて福音に耳を傾けてみますかね、ってな感じで標記展覧会を見たわけです。
『ジェームズ・アンソール展』
2012年11月3日(土)、新宿の損保ジャパン東郷青児美術館で標記展覧会を見てきました。本展はベルギーのアントワープ王立美術館が所有するアンソール・コレクションがベースになっているもので会期は2012年9月8日(土)~11月11日(日)とのこと。
アントワープ王立美術館と言えば、2年前に初台の東京オペラシティアートギャラリーで『アントワープ王立美術館展』が開催されました。
あれは確か、改修工事に伴う美術館の閉鎖を機にした収蔵品による出稼ぎ展覧会でしたね。上野の東京都美術館の『マウリッツハイス美術館展』と同じですな。この展覧会もコレクション大放出な出稼ぎ展覧会のひとつなんでしょうか。
ジェームズ・アンソールと言えば、色合いは明るいけれど、そのモチーフが髑髏やら仮面やらといった、観ていて何とも暗欝で不吉な印象を抱かされる絵を描き続けた、とても心ときめく画家です。
『ユベール・ロベール-時間の庭』
トーハクで日本の美を堪能した後は、国立西洋美術館へ移動。
2012年3月6日(火)~5月20日(日)の会期でおこわれている標記展覧会を見ました。
私、不勉強でユベール・ロベールという画家を知りませんでした。
サイトの説明には「廃墟の画家」として有名とあるけれど、載っている絵がちっとも廃墟っぽくないので、不安を抱いていたんですよねー。個人的にあまり興味をそそられない展覧会なんじゃあないかと。その不安は見事に的中しました。